胸襟開いた対話で新たな連帯を
2019年3月20日創価新報
テーマつながりと関わり
聖教新聞2014年5月19日付、「名誉会長と共に 新時代を開く」
現代社会にあって、人間の豊かなつながりが、いかに大事か。仏法では、共同体を栄えさせるための題目を説いている(四摂事)。それを、分かりやすく言えばーー人に何かを与え、励ましや哲学を贈り、不安や恐怖などを取り除くこと。思いやりのある言葉をかけること。他者のために行動すること。人々の中に入って、上も下もなく平等に、一緒に行動することだ。大いに友情を広げ、宝の思い出をつくってもらいたい。世界中の誓いの青年と共に!
聖教新聞2012年10月5日付、「若き君へ 新時代の主役に語る」
同志の同志は力です。南アフリカのマンデラ大統領も、27年判に及ぶ獄中闘争に耐え、勝てた力は「仲間」であったと語られています。「仲間とともにいれば、決心は強化される」「知っていること、学んだことをすべて共有し、そうすることによって、各人の持っている勇気を倍加させた」と。善き友を尊敬し、信頼する。共に学び合い、切磋琢磨する。そして明確な目標を立てて、一緒に勝ち進んでいく。そこに、皆の満足と自信が生まれます。
小説『新・人間革命』第24巻「灯台」の章
人間が生きるには、人との協調や気遣い、また、助け合いが不可欠である。その心を育むには、人間をどうとらえるかという哲学が必要である。まさに、それを教えているのが仏法である。仏法の基本には、「縁起」という教説がある。「縁りて起こる」と読み、一切の現象は、さまざまな原因と条件が相互に関連して生ずるという考え方である。つまり、物事は、たった一つだけで成立するのではなく、互いに依存し、影響して成り立っているのである。
『随筆 民衆凱歌の大行進』
臆して立ち止まっていても、何もうまれない。友の中へ、人間の中へ、民衆の中へと、喜び勇んで飛び込むことだ。どんどん人と会う。どんどん友と語る。形式ではない。真心を込めて語っていくのだ。この胸襟を開いた対話の中に、本当の民主主義の躍動もある。一人、また一人と、新たな連帯を結びゆく道程には、あの友、この友、感謝と共感の笑顔が光っていくに違いない。
『池田大作全集』第139巻所収
私たちの結びゆく親交は、相手の幸福を願うとともに、共に地域・社会の繁栄と平和を実現していこうという心から発する、人間交流である。ゆえに、信頼を勝ち取り、相手にも啓発を与えられる自分になることが大事だ。そのためには、わがままや自分勝手な生き方を排し、日々、自分を高めゆく努力がなくてはならない。そこに、自身の成長も、「人間革命」もあることを知っていただきたい。友情は一生の「宝」だ。麗しき交友を重ねながら、自身を磨き抜いた生涯こそ最上の人生であろう。
小説『新・人間革命』第22巻「新世紀」の章
人との関係を、その場限りのものと考えれば、目先の利害という尺度で人を推し量ることになりなねず、真実の友好は生まれない。(中略)人とのつながりが希薄化し、関わりを避ける風潮が蔓延しつつある現代である。その根本的な解決法は、人との出会いという現象の奥に、どれだけ深い意味を見出すことができるかにかかっているといえよう。一つ一つの事象から、人生を荘厳すr、最高、最大の意味を見出していく、価値創造の源泉こそがぶっぽうなのである。