人知れぬ労苦が必ず大福徳に
2018年11月21日創価新報
テーマ支えるという誇り
聖教新聞2007年8月26日付、「首都圏合同研修会」でのスピーチ
戸田先生は本当に鋭かった。急所を見逃さない。いつも「陰の人」を大切にされた。「陰の力」がどれだけ大事か。たとえば、会社でいえば、経理や人事。目立たなくとも、一番の要であり、死活にかかわる立場である。先生は、陰で真剣に戦う人こそ、ほかのだれよりも大事である、大功労の人である、しっかり頼むと励まされた。
『随筆 出発の光』
副役職の方々をはじめ、中心者を支える先輩・同志は、「異体同心」の要だ。私は、蒲田支部の「二月闘争」の時も、さらに文京支部の「大前進」の折も、正役職ではなかった。副役職の支部幹事であり、支部長代理であった。しかし、「必ず日本一の支部長にします!」と、真剣に守り抜き、誠実に支え切った。心臓部は目に見えない。それでいて皆に力を送る。自分は脚光を浴びなくとも、友を盛り立てて、目覚ましい躍進を成し遂げていく人は、最も気高き陰徳を積んでいるのである。
聖教新聞2012年6月17日付、「名誉会長と共に 今日も広布へ」
誰が見ていなくとも、地道に、わが使命の持ち場で奮戦する友がいる。「後輩のために」との一心で、新たな道を切り開く勇者がいる。わが同志を守り抜き、頑張ってくれている不二の友が、全国、全世界にいる。学会を支えてくれているのは、その人だ。そういう人の信心が本物だ。(中略)「陰徳あれば陽報あり」(御書1180ページ)である。人知れぬ広布の労苦は、必ず大福徳と輝く。これを深く確信していただきたい。
小説『新・人間革命』第17巻「緑野」の章
広宣流布のための労苦は、すべて、自身の福運となり、宿命転換の力となり、人間革命への飛躍台となる。ゆえに、われらは、勇んで今日も使命の道を行く。信心とは、峻厳なる生命の因果の理法への深き確信である。したがって仏法者は、自分は楽をし、要領よく立ち回ろうとする者を最も哀れに思う。そして、労苦にこそ、無上の誇りと、未来の燦然たる栄光を見いだすのだ。
「第53回本部幹部会」でのスピーチ、『池田大作全集』第99巻所収
日々前進!--それが仏法の精神である。わが青年部は、新しい「躍進」の歴史を、思う存分、残していただきたい。人が見ていようがいまいが、自分自身が悔いなく戦い抜くことだ。妙法に生きぬくことだ。「冥の照覧」を確信することである。諸天善神が、大聖人が、われらの戦いをすべて、きちっと見てくださっている。
小説『新・人間革命』第24巻「厳護」の章
大聖人は、四条金吾に、「かまへて・かまへて御用心候べし」(御書1138ページ)、「さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし」(御書1169ページ)と、細かいところにも気を使い、これまで以上に用心していくように訴えられている。(中略) 「見える処より 見えない処に」とは、作家の武者小路実篤の言である。”陰の力”に徹し、広宣流布を支え、学会を守るなかにこそ、最も尊い仏道修行の姿がある。
我らの献身の行動は社会の希望
2018年10月17日創価新報
テーマ地域への貢献
聖教新聞2007年11月21日付、「第2回関西最高協議会」でのスピーチ
だれにも、人生の舞台となる地域社会がある。そこで、筆舌に尽くせぬ苦悩を受けることもある。しかし、どれほど苦難の嵐があろうと、「自分が生きる地域社会をよくしていこう」「自分自身の勝利の証しを残していこう」--そう勇気をもって立ち上がったとき、わが地域社会は、使命の舞台と変わる。(中略) 私たちの「地域のため」の活動は、そのまま、「人類のため」の貢献となっている。
小説『新・人間革命』第28巻「広宣譜」の章
仏法即社会であり、地域広布即貢献である。一人ひとりが、地域のため、人びとのために、何ができるかを考え、果敢に貢献の行動を起こしていくかなに、幸せの拡大があり、広宣流布の建設もあるのだ。日蓮大聖人は仰せでだる。 「一切の衆生の異の苦を受くるは悉く是れ日蓮一人の苦なるべし」(御書758ページ) 人びとが苦しむ問題があれば、それをわが苦ととらえ、その解決のために奮闘していくのが、仏法者の生きたといえる。
『随筆 出発の光』
人間は、人間を離れて人間になれない。人間の中でこそ、より大きな自分となり、より大きな自分となり、より大きな喜びを得るのだ。(中略)人間関係には、顔を合わせる関係、、あいさつを交わす関係等々、さまざまな次元がある。その中でも、互いに励まし合い、助け合いながら向上していく絆こそ、人間世界の華であろう。「御義口伝」には、「鏡に向かって礼拝を成す時浮かべる影又我を礼拝するなり」(御書769ページ)とあかされている。地域に尽くせば、地域の方々から守られる。
『随筆 対話の大道』
ほんの少しの勇気が、友を守る力となる。何気ない言葉でも、人生を変える時がある。大事なことは、誰の心にもある良心と勇気を一人、また一人呼び覚まし、地域を、社会を、そして人類全体を包み込んでいくことではないだろうか。(中略)私たちの日々の学会活動は、時には地味に思えるかもしれない。しかし、友ののため、地球のために励ましを送る献身の行動が、現代社会にあって、どれほど希望と輝き、どれほど歓喜となって舞い光っていくか計り知れない。
『御書と師弟』
「
小説『新・人間革命』第27巻「求道」の章
「学会員同士が仲良く、どこよりも団結していくことです。また、もしも地域の人たちが、学会のことをわからずに非難・中傷したりすることがあったとしても、決して恨んだりしてはいけません。相手を慈悲で包み込むようにして、粘り強く交流を深め、誠実の行動を通して、学会の理解を勝ち取っていくんです。そこに、仏道修行があるんです」烈風の原野に挑み立つ勇気と忍耐なくして、広宣流布の開拓はない。
人類の新た価値創造の活路を
2018年9月12日創価新報
テーマ世界市民として
『随筆 民衆凱歌の大行進』
「日は東より
「第2総東京最高協議会」でのスピーチ、『池田大作全集』第99巻所収
「世界市民」といっても、わが家庭、わが職場、わが地域から出発する以外にない。 ここに、着実にして、確実なる変革への一歩があることを、改めて確認し合いたい。今、自分がいるところで、信念と情熱と希望に燃えて、立ち上がっていくことだ。自分自身が生まれ変わったように生き生きと進んでいくところから、わが組織も、わが地域も、新しい躍進が始まる。
小説『新・人間革命』第21巻「人間外交」の章
人には、さまざまな違いがある。多様である。しかし、その差異を超えた共通項がある。それは、皆がこの地球に住む、同じ人間であるということだ。(中略) 対話には、忍耐粘り強さ、英知、確認が求められる。また、対話を通して、人格や思想、信念に触れ、新し智慧、発想などを吸収することもできる。対話は人間を高める直道なんだよ。
『創立者の語らい』
真の世界市民とは、いずこにあろうとも、自分がいるその場所で自分らしく輝き、周囲に希望と平和の春を作り出していく人ではないでしょうか。 自然災害が打ち続き、紛争の絶えない国際社会だからこそ、平和のフォートレスで世界市民の友情を結んできた皆さんは、この連帯を、いやまして賢く深く大らかに広げ、そして平和創造の道を、明るく誠実に忍耐強く開いていってください。
『輝きの人間世紀へ 御書とその心』
普賢菩薩の「普」とは、”あまねし”と読む。普遍性のある「”不変の真理”(不変真如の理)」を意味すると「御義口伝」には説かれている。(中略) 世界への広宣流布には、”英知の力”が不可欠である。普遍性のある哲理と、豊かな智慧の両方があって初めて多種多様な民族、歴史、伝統をもつ世界の人々の心をとらえることができる。また、あたたかい慈愛、人間性あふれる行動があってこそ「菩薩」の働きとなる。
御書と師弟
仏法は、人間の「一念」に光を当てます。相手の「境涯」を見つめます。人種や民族、学歴や肩書など、あらゆる差異を超え、「生命」という最も普遍的な大地に拠って立ちます。それゆえに、狭い通念や偏見に囚われず、大胆かつ率直に、心と心、生命と生命を結び合いながら、人種の新たな価値創造の活路を開いていけるのです。 「仏法に国境はない」--これが恩師の叫びでした。私はその直弟子として、世界を舞台に、人間主義の対話のうねりを起こしてきました。 動くことです。語ることです。
自分も他者も共に幸福に!
2018年8月15日創価新報
テーマ平和の心
『随筆 永遠なれ創価の大城』
一人の声に耳を傾け、一人の友を励まし、一対一の対話を広げる。この最も地道な菩薩道こそ、新たな潮流を起こす第一歩だ。 我らの人間革命の前進が、戦争と決別し、生命尊厳の世紀を開く確かな光明だ。この大情熱で、「地涌の陣列」即「平和の陣列」を幾重にも拡大していこうではないか!
聖教新聞2013年 8月9日付、「御書と共に 名誉会長が指針を贈るⅡ」
平和は民衆の悲願、人類の宿願である。 「立正安国」の対話は、同じ人間として、この平和への願いを分かち合うことから出発する。ゆえに、いかなる差異もこえて、必ず理解と共感を広げることができるのだ。 平和こそ創価学会の魂だ。創立の父は平和の信念に命を捧げられた。我らも生命の尊厳の哲学を語り、平和の連帯を結んでいこう!
聖教新聞2015年 6月23日付、「青年不戦サミット」へのメッセージ
戦争の悲願を、誰にも味わせてはならないーーこの沖縄と広島と長崎で受け継がれてきた平和への痛切なる決意、そして牧口先生、戸田先生の大精神を、青年部の皆さんが”希望の当体”となって、21世紀の世界で大きく実らせゆくことを、私はどこまでも信じてやみません。 世界の平和も、「一人」が勇気を奮い起こし、目の前の「一人」のために心を尽くすことから始まる。そして、その行動の連帯が、やがて人々の心を「一つ」につなげていくーー。
「第2総東京代表協議会」でのスピーチ。『池田大作全集』第98巻所収
戸田先生は私に、こう教えて下さった。 「これからは対話の時代になる。きみもこれから、一流の人間とどんどん会っていくことだ。”人と語る”ということは、”人格をかけて戦う”ということであり、それがあってこそ、真の信頼を結び会えるんだよ」 全人類をかけてぶつかれば、何かが生まれる。歴史が動く。深い友情が結ばれたる。人間を結び、平和の道を開く対話を、私たちは、さらに広げていきたい。
小説『新・人間革命』第30巻「大山」の章
平和、文化の魂は宗教であり、その潮流の力は、国家を超えた人間の力であります。古来、文化と宗教が生命であった。平和もまた、人間の心の砦の中に築いていくしかない。一つの基盤が整った時は、恒久的な文化、平和へと歴史の流れを私どもの力でつくっていくしかないのであります。
「随筆 人間世紀の光」、『池田大作全集』第136巻所収
「汝須く一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を禱らん者か」 自分一人だけの幸福など、あり得ない。自分も他者も、共に幸福に!まず社会の安穏を!世界の平和を!そのために、何よりもまず一人ひとりの内面に、崩れざる「正義」の柱を打ち立てるのだ!そのために、勇気の対話だ。忍耐の対話だ。破邪顕正の言論戦だ。これが、正しい人間の理想の道ではないか。